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ミライデザインラボ

室長ブログ

子どもの行動でイライラしてしまうとき,肯定文に置き換えてみることで,あるいは何かが変わるかもしれない話。

子どもに話しかけるとき,ポジティブな言葉に変換するだけで,子どもの自己肯定感をあげることができます。自己肯定感の根幹は多くの場合,お父さんやお母さんから反復して受けている言葉や態度によるという説もありますので,できる限りポジティブな表現を心掛けたいものですね。

さて,今日はすぐできそうな簡単なものを紹介します。

ひとのアタマは,否定文を瞬時に理解しないそうです。
たとえば,ここは危ないから走って欲しくないとき,たいていの場合

「走らないで!」

と言ってしまいますが,「走らない」という否定形の言葉は,ひとのアタマは瞬時に理解せず,「走る」イメージができあがります。試しに「走らない」を想像してみるとピンとくると思いますが,「走らない」のイメージって浮かびづらいのです。「歩く」イメージが即座に浮かぶことはないのです。そもそも「走らない」は「歩く」とイコールではありませんし,歩いて欲しいのなら歩くイメージを与えるダイレクトなお願いの方がスマートです。

したがって,この場合

「ゆっくり歩いて!」

と,伝えたほうがストレートに伝わり,子どもたちのアタマにイメージが湧きやすくなります。

アタマに浮かぶイメージは,目標達成のプロセスにおいてもものすごく重要です。
イメージをより具体的に,詳細に,すればするほどゴール達成の条件がクリアになって,目標到達を確かなものにします。そういう意味ではネガティブな表現は,ネガティブなイメージをつくり,これを達成してしまうことになってしまいます。

ですから,やって欲しいことをダイレクトに肯定文で表現できるといいですね。

たとえばこんな感じに変換してみましょう。

しゃべらない → 静かにしてほしい
こぼさないで → おわんを手でもって…
忘れないようにね → 覚えておいてね

(ちなみに「勉強しなさい」のような場合は,そもそも「勉強」にネガティブな価値観をおいている子どもたちにとっては,いくら肯定文でもなかなか響きません…嫌なことはやりたくないのがアタリマエなのです。ええ。)

などなど。
大切なのは,こういうことを知っていて,ああなるほどねと素直に理解してみることです。
知ったからといって,すぐにはできませんし,多くは忘れてしまいますから,簡単には習慣付けられません。それでOKです。実際に行動にうつせないなら意味ないじゃん!なんて思わないでください。まして「子どものためにがんばれない自分ってなんだろうか。」なんて考えなくても平気です。

子育ての理論家のみなさんだって,理屈はわかっていますが,100%実践できているひとはそんなにたくさんいません。大丈夫です。それが普通です。もちろん僕もなかなかうまくいかないことばかりですし…。

知っていれば,何回かに一度,ふと思い出して試してみることができます。
何回か試していたらそのうちの何回かで「達成」を実感できるタイミングがきます。
すると,その達成感が呼び水となって少しずつ行動が常態化してくるのです。

知らなければできるようには絶対になりませんが,知っていれば可能性は広がるでしょう。
最初はその程度で十分です。

まずは最初の一歩を踏み出しましょう!

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