7月になりました。
梅雨が明ければ本格的な夏が始まりますね。
中学校では定期テストもおわって,今度は部活動に集中?でしょうか。
小学校ではまとめテストがあるのだとか。
子どもたちも学期末の漢字のテストを控えて,漢字練習に余念がないようです。
そこで漢字を覚えるコツをひとつ。
小学生によくある漢字の宿題,ノートのいちばんうえから下まで同じ漢字を練習するアレ。宿題なのでこれはもう一生懸命やるしかないのですが,漢字を覚えるのならこういう宿題とは別に以下の方法を試してみてください。
1.少し大き目の紙を用意します。古新聞とか。
2.覚えたい漢字を,体全体をつかって大きくいっかいだけ書いてみてください。
3.丁寧にゆっくりと,トメハネハライ,書き順を意識して。
4.書き終わったらじっくりと観察してください。
5.声に出して読んでみましょう!
そして,仕上げは目を閉じて頭の中に大きくイメージしてください。
ちゃんと頭の中に描けましたか?
描けていたら次の漢字へ。そうでなければもういっかい漢字をよく見て,頭の中に描きましょう。
漢字練習でもっとも重要なのはやはり「覚えること」ではないかと思います。
トメハネハライや書き順といった基本的なところはもちろん重要ではありますが,漢字を覚えることがとりあえずの大きな主題であるとすれば,カタチをイメージできることが最初の目標です。
細かいところはさておき,まずは漢字がイメージできることを目指してください。覚えたい,覚えられた!という達成感が大事です。「ここ,ハネてないからやり直し!」みたいなことはとりあえず後回しにしてよいのではないかと僕は考えています。
(まぁそれで漢字テスト×になったりもするようですが,そのあたりは臨機応変に…。個人的にはテストの〇×に一喜一憂する必要はないと思いますが,それとて完璧にこなしたい!と思う子どもたちにとっては重要なことだと思いますので,僕たちオトナは子どもたちの能力や性格にあわせて対応しなくてはいけないですね。蛇足スミマセン。)
また体を大きく使ったり,大きな字を丁寧に書くことで,五感を目いっぱいに使って印象付けることでより記憶に残りやすくなりますから,印象付けは漢字を覚えるのに効果的なのです。
漢字をノートにたくさん書く練習は「反復」という意味では良いのですが,一方で,焦点が少しずれて「ノートの1ページを最速で埋めること」にスポットがあたってしまいがちなので,子どもたちの「工夫」が作業を終えるための工夫になってしまわないように気を付けたいところです。
上記の方法は,その反対で反復による効果をあきらめるかわりに,より大きく印象付けることを優先させた方法ですが,ほかにも記憶術なるものはたくさんあります。僕の経験上(というとエビデンスに乏しい感じはしますが)暗記をするのに効果的な方法は3つあります。
印象付け
関連付け
確認
関連付けというのは,脳はひとつひとつバラバラの事象よりも,複数の関連づいた事象とそのつながりを強固にしていくという特徴を生かして,たとえば記憶したい漢字をほかの何かと関連付けて定着させる方法です。関連付けの記憶術については別の機会にゆずりますが,これもわりとポピュラーな記憶術です。
そして3番目の「確認」。
ある実験によれば,記憶の定着にいちばん効果が高いのは,実は「テスト」なのだそうです。
とくに間違えたところだけ繰り返し「再テスト」することで定着しやすくなります。
大事なのはインプットよりもアウトプットをしっかりすることなんですね。
漢字を覚えるコツいかがでしょうか。
とは言え,やはりどんな方法でも向き不向きがあって,やりやすかったり,やりにくかったり,効果があがったりそうでもなかったり,効果が上がっても「楽しくなかったり」,感じ方は様々です。自分にあった方法を探すのがいちばんのコツです。あまたある方法のうちのひとつをご提案。でした。
信じるか信じないかはあなた次第。