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ミライデザインラボ

室長ブログ

主体性,自立,自律分散型組織,DeFi,ブロックチェーン,論理思考と読解力,英会話の話(垂れ流し)

みなさんこんにちは。
ミライデザインラボの室長兼駆け出しキャリアコンサルタントの手島です。

緊急事態宣言が明けて,状況は一変していますね。
このところの新規感染者の減少について発生機序は不明なのですが,結果は良好なので,ひとまずはラボも安心して授業ができています。手指消毒,マスクなどはもう習慣化されているので,自然に対応できているとかそういう小さなことの積み重ねがあるいは役に立っているのかもしれません。

そういえば,マスク着用の効果のほどについてエビデンスが不足していた時期は,やたらに「エビデンスがないこと」を理由に「マスクは無意味」というような論調が跋扈していたように記憶していますが,結局その話ってどう決着したんですっけ?

しかし経済の活性化と感染拡大防止は二律背反である要素が大きいので,そのバランスを取ることはかなり難しいかじ取りになるだろうなぁと想像できます。賛否両論は当たり前でしょうし,行った施策に対して批判することは一般に容易なので,どうしても批判的な声の方が聞こえやすくなるのもやむを得ないのかなぁと思ったりします。

結局のところ費用対効果,損益分岐点の話になりそうな気はするのですが,責任をもって感染拡大防止策を講じることは大前提とし,一方で過剰な対策が不便かつ社会への貢献も限定的になってしまうことへの配慮は必要です。

とは言え,社会全体の視点でみた損益分岐点なんて数値ではじけるようなものでなく主観的なものだろうと思うので―はっきりと数値が出ればよいのですが,出たとしてもそれがマスメディアを通したものなら,意図性の高いデータを用いられるのが常ですから,結論ありきで提示されたデータであることを疑ったほうがよいです―いずれにしても,多くの人が手を叩いて大賛成は難しいとすれば,Win-Winの精神に照らして,知恵を出し合い,絶えず議論を重ねて,都度仮説的最適解を見つけてはトライアンドエラ―を繰り返すうちに実行できる方法は収束していく,というか振れ幅が小さくなっていくのではないでしょうか(まぁそのまえに新型コロナウイルスの方が弱毒弱感染化していくかもしれませんが)。
我々にできるのは互いの考え方の違いを利用して,第3案を探すということでしょうか。

さて,現在ラボでは3つの授業について検討中です。

一つ目は「7つの習慣J®」
二つ目は「論理エンジン」
三つ目は「グローバルLIVE英会話」です。

まず一つ目。
オンライン授業のメインに据えたかった「7つの習慣J®」オンラインなのですが,諸般の事情で正式なクラスが開講できずにいます。契約上の規定や実際の授業を行う際に想定していたソフトウェアと機材が思ったようには機能しなかったことから,授業そのものをイチからデザインしなおしています。

また,「7つの習慣J®」のフランチャイズ本部であるFCEエデュケーション本部と相談して,中高生向けクラシックコース一本に絞ることにしました。

結論から言うと,どうやらこのコースは続ければ続けるほど赤字一直線になりそうな気がしているのですが,しかし一方で『7つの習慣』はぜひとも中学生から高校生のうちに知っておいて欲しいと思っているので赤字上等です。小学生向けのコースは人気があるのですが,前述した契約上の問題とコストの問題が解消できませんでした。ご期待いただいたみなさんには本当に申し訳ありません。なんとか中高生向けのクラシックコースは維持したいと思っています。

ところで,『7つの習慣』はキングオブ自己啓発書として名高いところですが,子どもたちの人格形成を考えるうえでも非常に興味深い書籍です。
自己啓発本を軽んじるビジネスパーソンは少なくありませんが,僕がたくさんの自己啓発書籍を読んで思うことは,『7つの習慣』は本当に別格なのです。それらの中には確かに内容が薄く,キラキラしてるだけで実践的でないものも少なくありませんし,触発されて試してはみたものの,得るものはほとんどなく,自己満足で終わってしまうことも多いでしょう。しかし,そういったものに数冊触れて「自己啓発書」って中身なくね?と結論付けるのではなく,だまされたとおもって大人のみなさんも『7つの習慣』を手に取ってみてください。

新米リーダーにも最適。能力だけ高い(or高いと思っている)だけで,廻りがまったくついてこない管理職にも最適。自分の言うことをとにかく聞いておけばいいんだと思っている管理職には不向きなのでそういうひとは読まない方が良いかもしれません。ギャング組織であればむしろあなたのマネジメントが最高でしょう。

しかし,これから組織はどんどんと自律化していきます。旧態依然のピラミッド型組織や文鎮型組織では,この複雑で曖昧で,不確か,不安定,変動性は高く,昨日発見されたものが,翌日にはもう飽きられてしまう世界では置き去りにされてしまうでしょう。新しいものを想像し,変化に素早く適応できる者が”そうでない者”に抑えつけられない組織が柔軟に生き残りの道を見つけ出し,社会や組織,そしてその中に住む個人が自由に呼吸ができる組織になると思います。そうなって欲しいです。

人材育成を軽んじていた組織はいずれ衰退します。
ピラミッド型では,すぐれたアイディアは出ませんし(出てもどこかでつぶされて表には出てこれません),そういうところはピラミッドの上の方が優れていれば良いと考えているので人材育成はおざなりか,あるいは支配的(上位層が好むタイプの人材が育成されます)です。

同様に学校教育も各々が独立して,自由に,自立的,自律的に,各々に最適化された教育を模索しつつ実行していくことが必要だと僕は考えています。画一的なそれは全体の底上げに繋がりますが,一方で創造性は損なわれ,時代にあってないのでは?と感じています。小学校や中学校がかつての寺子屋であればそれもよいでしょう。読み書きそろばんを教え,低い識字率をあげ,教養を高めようというのであればそれでも十分に役目を果たしますから。
しかし,現代の義務教育はもはやその役割を終えていると僕は考えています。しかるに,必要なのはそれぞれに必要なことをそれぞれが考えて実行していく自律的な学びです。

中央集権から自律分散に移行する理由の多くは,多様性への対応(ニーズが多様化すれば,そのすべてを中央が検討判断するのは難しくなり,一律な判断をせざるを得なくなります。大量生産大量販売ができていた一昔前ならいざ知らず,今その判断は致命的です)と,前線での臨機応変な対応が求められるであろうことです(前者同様,多様なニーズにすべて中央が検討判断していては間に合いません。必要な情報は現場にもおろし,ビジョンに従って自律的に判断すべきです)。
一方で自律分散型の組織は組織全体の意思決定に時間がかかりますので,全体の意思決定は目指すビジョン(つまり行先)をしっかり時間をかけて検討し,それを丁寧に共有することに留めます。その後,羅針盤が指し示す方向に向けて,所属するそれぞれの者が自分で考え,自分で判断し,必要に応じて仲間や他部署などと協力して業務を進めていくことが肝要ではないかと思います。

たった数名のカリスマたちが舵をとるようでは,VUCAの荒波は乗り越えられません。
(いやというか,そもそも誰かの言うとおりにただ作業するのは仕事でなくて…以下略)

IT分野では分散化がすでに主流です。インターネット上のコンピューター群とて,サーバー型コンピューターとクライエント型コンピューターを用いたスター型のようなネットワークも今どきありません。すみやかに中央集権型から分散型へ移行しました(ローパワーのPCでもたくさん集まればコンピュータ群としてハイパワーになりますしね)。暗号資産の中枢技術であるブロックチェーンは銀行のような組織を持たないまま経済圏を展開できることを示しました。
あるいはDeFiのような分散型が流行るのも,組織が自律分散型へ進化していくのも,単なる流行りではなく,新しい時代への適応と考えるべきだと教えてくれているのかもしれません。

人材育成という側面から見れば,自ら考え,決断し,責任がとれる人材を育成することが自律分散型組織を形成するうえでも極めて重要です。そういった意味でも『7つの習慣』は,自立・自律性を育む,すなわち人格形成の土台をつくり,そのうえにテクニックやスキルといった枝葉をつくる準備をするに最適な内容が盛り込まれています。著者であるコヴィー博士はそのための一番最初に身に付けるべき習慣は「主体的である」と言っています。

主体性は自立するために最も必要なものです。第1の習慣そのものであると言ってもよい”主体性”というのは,自分の人生に責任を持つことであるとも述べています。他人に選択を委ねた人間は,例外なくほかに責任を投げるのです。自分で決めず,他人に責任を求めることは確かに簡単で気楽なものです。みなさんの周りにもたくさんいるはずです。「文句だけ言う人」が。

3大心理学者アレフレッドアドラーは同様の内容を別角度から述べています。このようなひとは自分軸で生きておらず,他人に評価を委ねていると言っています。他人に評価を委ねることは,自分の人生を生きていないということです。自分の人生を自分が生きていなければ,いったい誰が今そこで,息をしているのでしょうか。

自身の価値は自身で決め,自分を評価する基準を自分の軸として持ち,責任をもって主体的に判断,決断し,生きていくからこそ自信をもって自分を肯定することができるのです。

あ。話だいぶそれました…。
要するに『7つの習慣』スゲェ!→したがって→「7つの習慣J®」オンラインもスゲェ!ということです。興味が出たら即問い合わせ!でお願いします。小学生向けのアクティブラーナーコースはいったんストップしますが,僕が信頼する凄腕ファシリテーターをご紹介するので,小学生のお子さん向けにもぜひぜひ受けてもらいたいと思っているので,どっちにしてもまずはお問い合わせくださいませ。

そして,二つ目の「論理エンジン」ですが,ラボを開講した当初から「読解力」の向上についてご相談を受けることが度々あったことから,これについてもいろいろと検討をしていたところ,ちょっと興味を引く教材を見つけた!という話です。

読解力は本を読むだけではつかないそうですから,本の読み方や文章の捉え方に工夫を…とか思っているとこですが,論理エンジンの発案者である出口先生は,理屈を理解したうえで実践を繰り返して,それを身に付けなくてはいけませんと言っています。理屈がわかったからといってイチローにはなれないでしょう,と。

また,「論理エンジン」は無学年制なので,中学生~高校生であればひとまとまりで授業ができそうです。小学生には「論理エンジンキッズ」というのがあるので,小学生はこちらを使用して,でもこれはもしかするとオンラインでもできるかもしれないですね。週1回50分でコツコツと読解力をつけていくというのは間違いなく将来に渡って役に立つのではないでしょうか。読解力と算数はすべての基礎でもあるので,まずはここからスタートするというのは,カリキュラムとしてはアリかなーと思っています。

読解力とか,文章力というか,筆力?というか,そういうのって案外大人でも身に付いてないです。かく言う僕も書くのはあまり得意でないです。他人の書いたものを読むという機会は山ほどあったので,そういうときはどういうところに着目するかはわかるのですが,それを今度は書くという立場に置き換えて書こうとするとついつい失敗しちゃうのが世の常ですね。最低限,主語と述語のつながりと,因果関係だけは気を付けたいと思っていますが,まぁ垂れ流して書くとところどころあやふやになってしまうんですよね。しっかりと推敲すれば防げるところではありますが,ブログなんかだと割と適当に…すみません。

そういうところをこの「論理エンジン」はしっかりとフォローしてくれているので,これで学んだ子どもたちはきっと僕のような拙い文章は書かないでしょう。ええ。

そして,三つ目のグローバルLIVE英会話は,英会話のための教材ないかなーと探していたときに見つけたものです。「やる気スイッチグループ」が展開する教材で,比較的時差の少ないオーストラリアと日本の塾をオンラインで接続し,オンタイムでネイティブの英会話授業を日本の教室にいる塾の先生といっしょに受けられるというサービスです。

英会話教室にもいろいろとタイプがありますが,日本人の英語未経験の小学生がネイティブの先生とマンツーマンとか日本語を一切使わずにコミュニケーションをとるのは実はとっても難しく,長く通わないと「先生が何いってるかわかんなくてつまんない」という子どもたちは案外少なくありません。オンラインでマンツーマンネイティブ授業ってすごそうだけれど,実は子どもだけで受けることは現実的でないという問題を抱えていて,多くの場合親御さんがとなりで付き添って説明をしていたりするのです。そのあたりの問題を適度に解消しているのがこのLIVE英会話なのです。

いつもの塾の先生がナビゲートしつつ,オンラインの向こうのネイティブの先生たちとコミュニケーションをとります。英語を母国語としない子どもたち向けのカリキュラムが設計されており,小学6年生までにだいたい英検でいうと3級程度の英会話を身に付けます。

そして僕がこのプログラムの評価しているいちばんのポイントは「ネイティブ先生たちの質」です。このプログラムに参加している先生たちは,全員,英語を母国語としない子どもたちに英語を教えるための課程(マスターコース)を修了した後,このプログラムのための研修をしたうえで現場に出ているのです。

逆に問題なのは,日本の教室でネイティブ先生と子どもたちの仲立ちをするナビゲーターである先生,すなわちラボにおいては僕がその役割をするのですが…僕の英語力でナビなんかできるのかなーという問題です。やる気スイッチの営業さんと話しているとまぁ大きな問題はなさそうな気がしてきますが…。

以上,今考えている3つのこと。
どれが実現するかわかりませんが,まえの仕事辞めてミライデザインラボを創って,いちばんうれしいのはどれをやるにしても,またやらないにしても,誰にも邪魔されないのがいいですね。決裁とらなくていいし,現場のこと知らないひとたちに無駄にアイディアを削られたり,付け加えられたりしないし。

明日も晴れるといいなぁ。

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