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室長ブログ

【お父さんお母さんへ】「うちの子、英語だけ苦手…」と思ったら知ってほしい、今の公立中学英語のリアル

以前に書いた中学英語がヤバい話へのアクセスがなんだか急に増えているのですが、何かあったのでしょうか。ただでさえヤバい中学英語にとんでもないことが起きたのではと、ここ2,3日ずっと震えています。西野カナぐらい震えています。

中学英語がヤバい話#1
中学英語がヤバい話#2
中学英語がヤバい話#3

いま公立中学校の英語は本当にヤバいことになっていることは、すでにお伝えしたとおりです。
もう一度別の角度からお話しますと、大きくヤバいポイントは次の3つです。

  • スタート時の英語力が二極化している
  • 英文法からコミュニケーション重視へのシフト
  • 日本語読解力の不足

【お父さんお母さんへ】「うちの子、英語だけ苦手…」と思ったら知ってほしい、今の公立中学英語のリアル

お子さんの英語学習、順調ですか?「うちの子、英語だけどうも苦手で…」と感じているお父さんお母さんも多いのではないでしょうか。

実は、今の公立中学の英語授業には、見えにくいけれど大きな課題が隠されています。今回は、多くの保護者の方が感じるモヤモヤの正体について、3つのポイントに絞ってお話しします。


1. 生徒の英語理解が「二極化」している現実

今の公立中学の英語のクラスでは、生徒たちの英語レベルが大きく二つに分かれています。

  • 英語が得意な子: 小学校からの英語学習や、幼少期の英会話教室経験などで、中学入学時点で既に英検3級〜2級レベルに達している子もいます。彼らは授業内容をスムーズに吸収し、さらに英語を伸ばしていきます。
  • 英語が苦手な子: 小学校の英語は楽しく触れる程度で、中学で初めて本格的に英語を学ぶ子も多くいます。彼らは、入学時点での大きなレベル差に戸惑い、授業についていくのがどんどん難しくなってしまいます。

先生方はこの大きな差の中で、全員をなんとかしようと奮闘していますが、限られた時間では全員に最適な授業を提供するのは至難の業です。結果として、「なんとなく真ん中くらい」の授業になりがちで、どちらの層も消化不良を起こしてしまうという現実があります。


2. 「文法」が、いつの間にか“ほったらかし”に?(コミュニケーション偏重の弊害)

一昔前の英語教育は、「文法」をじっくり学ぶスタイルが中心でした。しかし、今は「コミュニケーション重視」の授業へと大きくシフトしています。

もちろん、英語を話したり聞いたりする力はとても大切です。しかし、その反動で、英語の「骨組み」となるはずの文法がおろそかになりがちなのが今の学校英語です。

「英語はコミュニケーションツールだから、まずは使ってみよう!」「伝わればOK、文法の間違いは気にしなくていい」という雰囲気が強まることもあります。これは日常会話では良いのですが、中学英語で学ぶ「基礎文法」は、実は高校入試や大学入試、そしてその先の本格的な英語学習において**「必須の土台」**です。学校の定期テストでも、やはり文法の理解は欠かせません。

コミュニケーションに偏重しすぎた結果、文法の基礎がおろそかになり、いざテストや受験となると**「点数が取れない」**というギャップに苦しむお子さんが増えているのです。

さらに、一つ目の「二極化」と併せた問題事例として、「読み書き不足」のままコミュニケーションがとれてしまう問題があげられます。

幼児期から英語教育を受けている場合、ほとんどがネイティブが英語を修得する方法と似たような手法で英語学習を受けていることから、極端に言えば「アップル」という発音を聞き取ることが出来て、「りんご」を想像することはできるけれど、一方で文字で書かれた「apple」を「アップル」と発音し、「りんご」と認識することができない生徒がいるというアンバランスを生んでいます。

つまり、コミュニケーション(ここでは特に会話をすること)に比重が偏りすぎて、文字を読むことがおろそかになっているのです。ネイティブのように、発音した言葉と、文字で書かれた言葉、そしてそれが何を意味するのか、何を表す言葉なのかをリンクさせて認識する過程に十分な時間をかけられないため、このようなことが起きるのではないかと考えています。

英会話の学習としては優れた手法ですが、一方でこのような初期英語学習のみを終えて、中学校での英語授業に接続する者にとっては大きな弊害であると考えられます。第2言語としての英語学習者としては、やはり併行して英文法を学ぶべきでしょう。


3. 見過ごされがちな「日本語の読解力・文法力」の崩壊

私たちが多くの生徒さんを見てきて、もう一つ強く感じる大きな問題があります。それは、実は**「日本語の読解力」や「日本語の文法力」の低下**です。

例えば、

  • 「彼の家は、博物館の近くにあります。」
  • 「彼の家の近くには、博物館があります。」

この二つの日本語の文を読んで、お子さんは「どちらも同じことを言ってるから、細かい違いは気にしない」と思ってしまいますか? それとも、「いや、この二つの文は伝えたいことが決定的に違う!」と気づけますか?

この違いに気づくかどうかは、単に日本語力の問題だけではありません。実は、英語の文の「主語」や「動詞」を見抜く力、そして英文全体の構造を理解する力に直結しています。日本語の文の構造をしっかり理解できていないと、英語の文の構造を理解することも非常に難しくなるのです。

私たちは、英語が苦手な子の根本的なつまずきが、実は「日本語の読解力・文法力」にもあると考えています。

これらは、学校の先生方のせいではありません。

しかし、これらの問題は、決して学校教育の質が低下しているということではありません。

現在の学習指導要領に含まれた内容を、現実の生徒たちに合わせて網羅することは、学校現場にとって相当に困難だと考えられます。単純に時間が足りないうえに、指導要領や教科書の改訂の度に、その内容は分割されたり、順番が入れ替わったり、内容量が増えたりしているのが現状です。

結果として、例えば中学1年生の最初から、「一般動詞」と「be動詞」が混在するようになりました。この二つの全く扱いが異なる動詞群が、多くの生徒に混乱を招くことは想像に難くありません。また、不定詞の説明なしにwant toだけが唐突に出現したり、助動詞の中でもcanだけが特別扱いになっていたりすることも見受けられます。

さらに、運用面でも「英語だけで授業を進める」ような示唆があったり、「コミュニケーションが英語で取れること」をより強く目的とした授業が増えたりと、現場の先生方も戸惑いを感じているのではないでしょうか。

このような中で、生徒たちが「文法はともかく、通じればいいんだな」という理解に自然な流れでシフトしていくことも不思議ではありません。

これらの状況をもって、学校教育の質の低下と考えるのは、あまりにも先生方がお気の毒です。


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