模試の判定が、前回のC判定からD判定に下がった。
偏差値も少し落ちている。
この結果を見ると、「志望校を下げたほうがいいのでは」と不安になると思います。
ただ、模試の判定が一度下がったことと、志望校に届かなくなったことは同じではありません。判定は大切な材料ですが、それだけで進路を決める数字でもありません。
先に確認したいのは、何が下がり、その原因がどこにあり、残り期間で何を変えられるかです。
この記事では、模試の判定が下がったときに確認したい5つを順番に整理します。
まず、判定だけを見て志望校を変えない
模試のA・B・C・D・Eなどの判定は、受験した模試会社の基準や、その回の受験者データを使って算出されます。
同じ「C判定」でも、模試によって意味や算出方法が完全に同じとは限りません。まずは成績表に書かれた判定の説明を確認してください。
また、判定は一つの総合結果です。その中には、次のような違う状態がまとめて入っています。
- 得意科目は伸びたが、苦手科目が大きく下がった
- 解ける問題だったが、時間不足で後半に手をつけられなかった
- まだ学校で習っていない範囲が含まれていた
- 前回より点数は上がったが、受験者全体も伸びた
- 内申点を含む判定で、学力検査以外の差が表れた
判定だけでは、どれに当てはまるか分かりません。
だから、志望校を変える判断より先に、成績表を分解して見ます。
確認1 点数ではなく「平均との差」がどう動いたか
最初に見るのは、前回との点数差だけではありません。
自分の得点から、その回の平均点を引いてみます。
たとえば、自分の点数が前回より下がっていても、その回の平均点も同じくらい下がっていれば、「平均との差」は変わっていません。
点数は下がっていますが、受験者全体との位置関係は同じです。テストが難しくなった影響を受けただけかもしれません。
反対に、点数が変わっていなくても、平均点が大きく上がっていれば相対的な位置は下がります。
一回の素点だけで「実力が落ちた」と決めず、次を並べてください。
- 自分の得点
- 平均点
- 平均点との差
- 偏差値
- 校内・全体順位
実力テストの点数を見る基本は、実力テストは何点取ればいい?でも詳しく整理しています。
確認2 下がった科目ではなく「落とした問題」を見る
「数学が12点下がった」だけでは、次の勉強は決まりません。
数学の何を落としたのかまで見ます。
- 計算問題で符号を間違えた
- 関数のグラフから式を作れなかった
- 図形の証明に手をつけられなかった
- 問題文から条件を読み取れなかった
- 最後の大問まで時間が回らなかった
同じ12点でも、対策は全部違います。
英語も同じです。「長文が苦手」で終わらせず、単語で止まったのか、主語と動詞を取れなかったのか、内容は読めたが設問の条件を見落としたのかを分けます。
答案を、次の4種類で色分けすると見つけやすくなります。
- 知識を知らなかった・忘れていた
- 解き方を思い出せなかった
- 分かっていたが手順や読み取りで間違えた
- 時間不足で解けなかった
「苦手科目を頑張る」ではなく、「次の7日で直す失点」を決めるのが目的です。
確認3 今回だけか、2回以上続いているか
一回の模試には、その日の体調、時間配分、出題分野との相性も影響します。
一方で、同じ種類の失点が2回、3回と続いているなら、偶然ではなく学習方法を見直す材料になります。
見るべきなのは判定の文字より、失点の再発です。
たとえば、毎回数学の後半が空欄なら、難問を増やす前に前半の所要時間を測ります。英語長文で毎回最後の設問に届かないなら、単語量だけでなく、一文の処理速度や設問を読む順番も確認します。
成績表を3回分並べ、同じ単元・同じ失点理由に印をつけてください。
同じ印が続いたところが、いま優先して直す場所です。
確認4 志望校との差を「あと何点」に直す
判定が下がると、志望校が急に遠くなったように感じます。
そこで、判定を「あと何点」に翻訳します。
- 目標とする得点まで何点足りないか
- その差はどの科目にあるか
- 正答率が高いのに落とした問題は何点分か
- 時間不足で空欄になった問題は何点分か
- 現在の内申点を含めると、学力検査で何点を目指すか
愛知県公立高校の一般選抜では、評定得点と学力検査得点を、高校・学科が採用する方式に応じて扱います。計算の考え方は愛知県公立高校入試の内申点と当日点で確認できます。
ただし、模試の合格判定と実際の選抜は同じ計算ではありません。模試の資料、愛知県教育委員会の資料、志望校の最新情報を必ず確認してください。
確認5 次の14日で試せる変更があるか
模試の結果から作る学習計画は、長すぎると実行しにくくなります。
まず14日だけに区切ります。
1〜2日目:失点を分類する
全問題を解き直す前に、間違いを「知識・解法・手順・時間」に分けます。
3〜7日目:優先単元を一つ直す
正答率が高い問題の取りこぼし、または基礎単元の穴から着手します。複数科目を一気に変えず、改善を確認できる大きさに絞ります。
8日目:何も見ずに再テストする
解説を読んだ直後ではなく、数日空けてもう一度解きます。答えを覚えたのではなく、手順を自分で選べるかを確認します。
9〜13日目:似た問題で使えるか確認する
数字や文章が少し変わった類題を解きます。元の問題だけ解けても、本番で使えるとは限りません。
14日目:次の二週間を決める
直った失点は維持に回し、残った失点を次の優先課題にします。
志望校を見直す相談は「不安」ではなく材料を持って行く
もちろん、志望校を見直す必要がある場合もあります。
ただし、一回のD判定だけで決めるより、次の材料をそろえて学校や塾で相談したほうが具体的です。
- 直近2〜3回の模試成績
- 内申点・通知表
- 科目別、大問別の失点
- 過去問を解いた場合はその得点
- 残り期間で確保できる学習時間
- 本人がその高校を希望する理由
過去問は、合否を早く決める道具ではありません。使い始める時期と最初の分析方法は高校入試の過去問はいつから?を参考にしてください。
同じ教科の記事は安城市の高校入試対策ガイドにもまとめています。
まとめ
模試判定が下がったとき、最初にすることは志望校を下げることではありません。
- 平均点との差を見る
- 落とした問題を分類する
- 同じ失点が続いているか確かめる
- 志望校との差を「あと何点」に直す
- 次の14日で一つ改善する
判定は、進路を決める命令ではなく、次の作戦を考える材料です。
自分だけでは失点の優先順位を決めにくい場合は、答案と成績表を持って相談してください。ミライデザインラボの入試対策でも、点数だけでなく失点の中身から学習順を組み立てています。