グラフの点は読める。でも、式を求める問題では止まってしまう。傾きと切片は覚えたはずなのに、どちらがどちらかわからなくなる。
そんなときは、一つの関数を式・表・グラフの三つで見てみます。別々の問題として覚えていたものが、同じ数量の関係を表しているとわかると、戻って確認する場所も見えてきます。
この記事では、中2で学ぶ一次関数を中心に、y=2x+1という一つの例を追います。
関数は、二つの数量の関係を表す
中学数学では、xの値を決めると、それに対応するyの値がただ一つ決まるとき、yはxの関数であるといいます。
「xとyは何を表しているのか」「xを決めたとき、yはどう決まるのか」を確認するのが出発点です。
たとえば、最初に水が1L入っている容器へ、毎分2Lずつ水を入れる場面を考えます。水があふれない範囲で、入れ始めてからx分後の水量をy Lとします。漏れや蒸発は考えません。
最初の1Lに、x分間で増える2x Lを加えるので、式はy=2x+1です。x=0も「入れ始める瞬間」という意味を持ちます。
式から表へ:xを一つずつ代入する
y=2x+1のxに、0、1、2、3を順に入れます。
| x(分) | 計算 | y(L) |
|---|---|---|
| 0 | 2×0+1 | 1 |
| 1 | 2×1+1 | 3 |
| 2 | 2×2+1 | 5 |
| 3 | 2×3+1 | 7 |
表では、同じ行のxとyが組になっています。x=2とy=5を取り出して「2分後には5L」と読みます。
式への代入でつまずく場合は、関数の用語を増やす前に、文字を数に置き換える計算へ戻ります。符号の扱いが不安なら、ケアレスミスを減らす途中式も確認してください。
表からグラフへ:二つの数を一つの点にする
グラフでは、横軸にx、縦軸にyをとります。表のx=2、y=5は、座標(2, 5)という一つの点です。横へ2、縦へ5の位置を探します。
横軸は時間(分)、縦軸は水量(L)。軸ごとの1目盛りを確かめます。
この場面では、1.5分後のような途中の時刻も考えられます。一定の速さで水が増えるため、点と点の間も直線でつながります。
ただし、どんな表でも点を直線で結べばよいわけではありません。個数など整数だけを扱う場面や、一次関数ではない関係もあります。式の種類と、変数がとれる範囲を確認します。
傾きは「xが1増えたときのyの増え方」
表を見ると、xが0から1へ増えると、yは1から3へ増えています。xが1から2へ増えるときも、yは3から5へ2増えます。
一次関数y=ax+bでは、この「xが1増えたときのyの増加量」が傾きaです。今回の傾きは2。水の例では毎分2Lという増え方に当たります。
xの間隔が1ではないときは、そのままyの差を傾きにしないようにします。
xが1から3へ増え、yが3から7へ増えた場合
傾き=yの増加量÷xの増加量=(7−3)÷(3−1)=2
グラフの見た目の角度だけで判断せず、軸の目盛りを読んで計算します。y=−2x+5なら、xが1増えるとyが2減るので、傾きは−2です。
切片は「x=0のときのy」
y=2x+1へx=0を入れると、y=1です。グラフがy軸と交わる点は(0, 1)。このy座標の1が切片です。
水の例では、最初に入っていた1Lに当たります。「増え方の2」と「最初の量の1」を区別すると、式のどの数が何を表すかが見えてきます。
切片はx軸と交わる場所ではありません。また、文章題で必ず「最初の量」という言葉になるとは限らないので、まずx=0のときの値として確認してください。
表やグラフから式へ戻ってみる
一次関数であることがわかっていて、(1, 3)と(3, 7)を通るとします。
- 傾きを求める:(7−3)÷(3−1)=2
- y=2x+bと書く
- 点(1, 3)を代入する:3=2×1+b
- b=1なので、y=2x+1
最後にもう一方の点(3, 7)も式に合うか確かめます。7=2×3+1となるので一致します。
二つの点からこの方法で式を求めるには、一次関数として扱ってよい条件が必要です。「表の二組を使えた」だけで、どんな関数も一次関数だと判断しないようにしましょう。
練習:y=−x+4を三つの形で確かめる
- x=0、1、2のときのyを求める
- 対応する三つの点をグラフへ打つ
- 傾きと切片を答える
答えと確認する場所
yは順に4、3、2。点は(0, 4)、(1, 3)、(2, 2)です。横に1進むと縦に1下がる直線上に並びます。
傾きは−1、切片は4。−xは−1×xの意味なので、xの係数を−1と読みます。
表を作れないなら代入計算へ。表は作れるのに点を打てないなら座標へ。点は打てるのに式へ戻れないなら傾きと切片へ。止まる場所に合わせて確認できます。
文章題でxとyを何にするか迷う場合は、文章から式を立てる4つの確認へ。学び方全体は安城市の中学生向け数学ガイドで案内しています。まずは一つの式を選び、表とグラフを自分の手でつないでみてください。