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室長ブログ

どうしたらやる気がでるのか ―学習習慣を身につけるための最初の一歩

コーチング学習塾ミライデザインラボ

今日はなんだかやる気が出ないんだよねー。

というのはよく生徒さんたちから聞く言葉ですが,これ言ってるうちはやる気出ませんよね。

なんでかっていうと,やる気って待ってたら出るものでも,なんか儀式したら出るものでも,まして誰かにやる気出せ!って言われて出るものでもないからです。

モチベーションって,変動の基になる変数が多すぎて,何がきっかけであがったりさがったりするのか,わかりづらく,再現させるのがホント難しいのです。

やる気にスイッチがあれば本当に楽ちんなのですが,残念ながらスイッチはありません。頭の後ろにも背中にもありません。誰か探してくれるひとはいないのか?と思うかもしれませんが,誰にも探すことはできません。それぐらいやる気って微妙で,ふわふわしたものなのです。

モチベーションをコントロールする。

たとえばコーチングでは,モチベーションをコントロールするようなイメージを持つことはあります。継続的にモチベーションを維持して,中長期的に向上を目指して努力を続けることをサポートする育成手法だからです。

この場合,やる気は持続していることになりますが,これとて24時間四六時中やる気が継続しているわけではなくて,瞬間的にはものすごくあがったり,ものすごく下がったりするものですから,目的に沿って,目の前にある目標を目指して少しずつ自分で決めたトレーニングを続けていくというやる気はあると言えるかもしれませんが,たとえば今この瞬間,さぁトレーニングを始めるぞー!という瞬間を切り取れば,あるいは「やりたくなーいー」と思うことはそりゃあ誰にだってありますし,そんなことは当たり前でもあります。

外圧によらない内的動機は,中長期に働きますが,しかしそれでも常にモチベーションフルマックス!状態なんてたぶん疲れちゃいますし,ネガティブな気持ちになったり,もうやめようと思うことだってあるでしょう。

そういう意味では,やる気なんて待っててもでませんよ。というのもこれまた当たり前のことなのです。

楽しくて楽しくて仕方がない。大好きで大好きでずっと続けていたい。と思うようなワクワクすることだって,時にやりたくないこともあるし,逃げ出したくなることもあります。まして勉強やら練習やら,目標には向かいたいけれど,今はホントやりたくない,なんて気持ち理解できますよね。

したがって,モチベーションはコントロールできるか?というと,正確にはできないことになりますし,僕もコントロールできますか?と聞かれたら「できません」と答えます。それぐらいモチベーションって移り気なものなのです。あやふやで,曖昧で,ボラティリティの高いものです。ついさっきマックスまであがっていたと思ったら,ものの5分もしないうちにほとんどゼロになってしまうことだってあります。

ではどうやってやる気を出すのか。

でもこれだと結局,やる気は自動的に出てくるのを待つことになりますよね。しかも待ってても出てこない。ただ偶然にやる気が出てくるようなイベントが自分の中で起きるのを待つだなんて,なんて気の長いことでしょう!!

やめましょう。
待っててもどうせ出ません。
なんでかって,そもそも勉強なんかしたくないでしょ。
勉強したいと思ってたら,こんなこと考えている間に,まぁ始めてますよ。たぶん。

じゃぁどうすればいいのかと言うと,簡単です。

やる気がある,ないに関わらず「最初の5分だけ始めてみる」ことです。

無理矢理始めるのです。
5分だけで良いんだから,すぐに始めてすぐに終わっちゃえばいいです。考えてる時間がもったいないので,とりあえず5分やってみなさい。

たった5分に向かうやる気もないなら,もうやらなくていいです。
やりたくない理由なんて,どれだけでも出てきます。やらなくて良い理由だってどれだけでも出てきます。やりたくないんですから。

その代わり,やらなかった責任は自分で取れば良い。
1日の学習時間をゼロにしてしまうことの恐ろしさは,成功してきた人たちはみんな知っています。アスリートたちは1日練習しないと,その分を取り戻すのに数日から数週間かかることだってあるのだそうです。たった5分にエネルギーを注げないひとが,これから続く長い人生にエネルギーを注げるでしょうか。

自分の胸に手を当てて問いかけてみてください。
未来の自分に,です。

「僕,アタシ,今日はやらなくってもいいよね?大丈夫だよね?」

未来の自分はなんと言ってくれましたか?

もちろん本当に辛いときや,エネルギーが切れて動けなくなってしまうこともあるでしょう。そんなときに無理をする必要はありませんが,そうでないなら,頑張れるうちはがんばればいいと思います。

それでがんばってる自分を褒めてやったらいいじゃないですか。

始めてしまえば,たぶんやってるうちにやる気出てきます。
5分やったら,もうちょっとだけやってみたらいいのです。それで気が付いたら60分とか,全集中モードに入ってしまえばいつまででもやってられるので,とりあえずスタートしてしまえばいいのです。

で,スタートしてもやる気が出ないのであれば,5分だけやって休憩して,またちょっとしたら5分だけやってみたらいいのですよ。

やる気出ない出ないって言ってることにはホント意味ないです。

「やる気出ない」という発言は,その発言を口にしている時点で「やるつもりがない」からですね。あたかも「本当はやる気さえ出てきたら,始めたいのだけれど,いややる気の方がなかなかね,出てこないからスタートできないんだよねー」という文脈で使っているみたいに思えますが,嘘です。

「やる気が出ない」と言っている時点で,最初からやるつもりがないのです。

だから,やる気が出ないと思ったら,今日は「5分だけ」と決めて始めてみてください。5分で終わっちゃってもいいです。5分だけやって終わるって案外難しいし,5分で終わってもいいって決めて始めれば,それこそいつでも終わっても大丈夫なので,案外もうちょっとだけやってみよっかなーとなることもありますから。

ただし,今コレを読んでいるのがお父さんお母さんなら,「5分だけでいいよ。」と言った以上,もしもお子さんの学習が本当に5分で終わっちゃっても,ダメ出ししてはいけません。絶対にしてはいけません。

ほら,5分がんばれたじゃん!よかったね。って言ってあげて下さい。こういうのは積み重ねが大事なので,できなかったことに焦点をあてるのではなくて,やる気が出てこない最中に5分だけできた成果を見てあげて欲しいと思います。

とりあえず5分だけでもやってみるための工夫

ひとはスタートするのに20秒以上かかる作業を敬遠するのだそうです。

勉強を始めるのに,まず始めるための準備をしなくてはいけないので,この準備の工程が20秒以上かかることが想定されてしまうと,エイヤでスタートさせるのが難しくなります。したがって,思い付いたときにゼロ秒でスタートできるような環境があれば,5分だけ勉強を始めやすくなります。

具体的には
すぐに始めたい学習の教科書や筆記用具などを,前回学習を終えたときに準備しておくのです。

机に座ったらゼロ秒でスタートできるような準備です。

あるいは,邪魔するものを視界から外しておきましょう。とりわけ小中学生は誘惑に負けやすく,成績がよくない生徒さんたちはさらに誘惑に負けやすいというデータもあります。テレビのリモコンは押し入れの奥にしまう。スマホはWi-Fi遮断するとか,漫画は隠すとか。

邪魔するものたちに対して行動を起こすことに20秒以上かかるようにすれば,その行動を起こしにくくすることができます(もちろん行動の起こしづらさよりも,モチベーションが高い場合は,壁を乗り越えてでもその行動を起こしますが,起きにくくするだけでも十分効果はあがります)。

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